子育てに必要なのは「叱る」「褒める」ではなく「勇気づけ」

子育て

子供を叱ったり、褒めたりしていませんか?

私はよくやってしまいがちですが、『アドラー博士の子どもを勇気づける20の方法』を読んで、それではダメだと気づきました。

実は、「叱る」「褒める」は、子供を支配する行為なんですよね。

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なぜ「叱る」「褒める」は子供を支配する行為なのか?

先ほども書いたように、「叱る」「褒める」は、子供を支配する行為です。

なぜなら、叱ったり褒めたりすると、子供は自分の意思で行動できなくなるからです。

叱られて育った子供は、叱られたくない一心で行動するようになります。

叱られたときは一時的にその行動をやめますが、罰を与える人がいなくなると、同じ行動をすぐに復活します。

また、あれもこれも禁止していると、結局何もしない、無気力で投げやりな子に育ちます。

一方、褒められて育った子供は、いつも褒められるような行動だけを人前でとるようになります。

褒めてもらえないとガッカリしたり、腹を立てたりするようになります。

それだけでなく、褒められるためには、本当はしたくない行動までするようになるんですよね。

つまり、叱るのも褒めるのも、親から子どもへの一方的な関係なのです。

そもそも、褒めたり、罰したりする権利は親にはありますが、子供が親を褒めたり、叱ったりする権利はありませんよね。

この一方的な関係を「支配の関係」と呼び、アドラー心理学では、こうした関係を卒業して勇気づける関係を目指します。

では、勇気づける関係とは、一体どのような関係なのでしょうか。

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勇気づけとは子供が本来持っている勇気を引き出す行為

子供が問題を起こしたとき、その原因を探ろうとする人も多いと思います。

しかし、過去の原因を特定したところで、何も変わりません。むしろ、勇気を挫くだけです。

たとえば、子供が学校に行かない問題があるとします。

このとき、頭が痛いのが「原因」で、学校へ行かないのが「結果」だと思ってしまいがちですが、

学校へ行きたくないのが「目的」で、頭が痛いのは「手段」です。

そのため、頭が痛いのを治そうとしても意味がありません。

目的である学校に行きたくないを変化させない限り、お腹が痛くなったり、眩暈がしたりするなど、別の問題が起こり続けます。

そこで、大切になるのが勇気づけです。

子供が本来持っている勇気を引き出して、自ら問題に立ち向かえるようにサポートすることが親の役目なんですよね。

具体的には、次の7つを実践して勇気づけを行います。

1. 子供を信頼する

子供を信頼していますか?

たとえば、ゲームがしたいと言ったときに、勉強ができるから、良い子でいるから、その行動を許すというのは信頼ではありません。

それは信用です。

信頼は、騙される覚悟を持って、悪いことをしても、その非にいずれ気づくと信じて接する行為なんですよね。

そもそも、何かに熱中しているのは、子供が前向きに取り組んでいるということです。

それを禁じてしまうと、何もしない子に育ってしまうかもしれません。

もちろん、好き放題させるわけではありません。時間を制限すればいいのです。

『子どもの「言わないとやらない! 」がなくなる本』の感想に、自己管理力を身につけることが自立への第一歩だと書きましたが、

その自己管理力を身につけるキッカケにもなります。

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ぜひ、信用ではなく、信頼していきましょう。

2. 一人の人間として扱う

子育てとは、子供の自立をサポートをする行為です。

たとえば、子供が無免許でバイクに乗って警察に捕まったとしたら、急いで警察に迎えに行って怒りたくもなりますが…。

まずは、子供がどうして欲しいのかを確認します。

子供が「迎えにきて欲しい」と言ってはじめて迎えに行くのです。

そして、怒るのではなく、免許を取る必要があることを教え、次に無免許運転をすれば社会的制裁を自分で受ける必要があることを告げます。

このとき、免許が取りたいと言うなら、返してもらう前提でお金を貸すなど、サポートしてあげます。

こうして一人の人間として子供と接することが大切なんですよね。

『世界標準の子育て』の感想にも書きましたが、親が必要以上に手出し&口出しをしていると子供の自信が育まれません。

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3. セールスマンではなく、御用聞きになる

親が先回りして問題を退けるのもいけません。

「大学にいくために勉強しろ」と親が先回りして決めるのではなく、

「この子には力があるんだから、将来、自分が大学に行ったほうがいいと思うなら勉強するだろう」と信頼するのです。

とはいえ、情報提供は必要です。

ただし、押し売りのセールスマンみたいに、「こうした方がいい」と言うのではなく、「何か手伝って欲しいことはない?」と御用聞きのように聞きます。

もちろん、情報を与えても間違えた選択をすることもあるでしょうが、

そのときも「こうしろ!」と決めるのではなく、「こんな方法もあるけど、どうする?」と情報量でカバーするのです。

『意思決定力』の感想にも書きましたが、これからの時代、自分の意思で物事を決めていく力が重要になります。

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ぜひ、子供の頃から、その癖をつけてあげましょう。

4. 結果よりもプロセスを認める

「100点取ってすごいね」という結果を褒める人も多いと思いますが、

そうではなく、「一生懸命頑張ったから良い結果が出たのね、良かったね」と、努力に関心を向けることが大切です。

なぜなら、結果だけにこだわるのは支配の関係だからです。

  1. 結果さえ良ければ手段はどうでもいい
  2. 勝ったか負けたかにこだわる
  3. 自己中心的、自分さえ良ければいいという考え方
  4. 権力を重視する

という結果にこだわる生き方は、支配から生まれてくるからです。

これに対してアドラー心理学では、

  1. 競争ではなく協力を
  2. 結果よりも努力を
  3. 自己中心よりもみなで協力することを
  4. 権力よりもみなで意思決定をして守ることを

重視します。支配の反対が勇気づけだからです。

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アドラー心理学でも結果よりも努力に目を向けることが大切だとわかります。

5. ポジティブ思考が子供を勇気づける

同じことを指摘する場合でも、ポジティブな面を捉えて言うことが大切です。

たとえば、「気が小さい」と言うのではなく、「慎重ね」と言えば、勇気が挫かれることはありませんよね。

持っている性格を変えようとするのではなく、プラスのイメージに変換して生かすのです。

『努力不要論』の感想にも書きましたが、長所だけでなく、短所も才能だからです。

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これがわかれば、欠点があっても別にいいんだと思え、失敗してもいいんだと思えるようになり、勇気を持って行動できるようになります。

6. 黙って親の言うことを聞く良い子が最も勇気づけが必要

指示待ち人間になっている人の責任の大半は親にあります。

親に「ああしなさい、こうしなさい」と言われて育った結果、主義主張を持たないロボット人間になったのです。

こうした人たちは、強い人に指示されると盲目的に従ってしまいがちです。

その結果、常識では考えられない行動に走ってしまう人も少なくありません。

だからこそ、『子どもはみんな問題児。』の感想にも書いたように、

親の言うことを聞く「聞き分けのいい子」ではなく、「問題児」に育てるくらいの度量が必要なんですよね。

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「(あなたは)もっと勉強しないとダメじゃない」というお前言葉ではなく、「(私は)あなたがもっと勉強した方がいいと思うわ」という私言葉に変えたり、

「ダメ」「がんばれ」「早くしなさい」といった言葉を使わないようにしていきましょう。

7. 家族でルールを作って守る

家族が楽しく共同生活ができるように全員でルールを決めることが大切です。

そうしないと、親の機嫌によってルールが変わるなど、独裁者の意見に従うことになるからです。

もちろん、決めたルールは子供だけでなく親も守る必要があります。

『子育ては心理学でラクになる』の感想にも書いたように、親の行動が子供にも大きな影響を与えているからです。

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親が勉強しないのに、子供に勉強しろと言うのは支配でしかありませんよね。

そして、ルールが守れなかったときにどうするかも決めておく必要があります。

門限を守れなければ、一週間掃除をするなどと決めておけば、守れなかったときの救済措置になるからです。

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まとめ

今回は、『アドラー博士の子どもを勇気づける20の方法』を参考に、子育てに必要なのは「叱る」「褒める」ではなく「勇気づけ」だと紹介してきました。

とはいえ、どうしても「叱る」「褒める」をしてしまいがちですが、出来るところからでも勇気づけを取り入れてみてはどうでしょうか。

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