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 「努力」には、「報われる努力」と「報われない努力」があります。

 まず、「報われない努力」とは、才能もないのに、その才能を伸ばそうと必死になって努力すること。

 たとえば、バレーボールの元全日本代表選手である大林素子さんは、非常に背が高く、類まれなアスリート能力をもっておられますが、一般的な身長で、身体能力もそれほど高くない私が、「大林さんのようになりたい」と努力を重ねたところで、彼女のような才能が発揮できる日など永遠にやってきません。

 しかし、私たちはこうした努力をやってしまいがちです。先ほどの「身長」という身体的な能力であれば、パッとみただけでわかり、それをなんとかする方法がみつからないので、「他の道を探そう」という迅速な意思決定ができますが、頭の良さだとか、思考の処理速度の速さというのは直接目で見ることができないため、天才的に頭がいい人がいたとしても、「自分にもできるのではないか」と考えてしまうからです。

 つまり、「報われる努力」というのは、自分の才能を伸ばすための努力のこと。では、どうすれば「自分の才能」に気づくことができるのでしょうか。また、そもそも「才能」とはいったい何なのでしょうか。考えていきましょう。

 そもそも「才能」とは何か?

 しばらく前に、首都圏連続不審死事件(木嶋佳苗事件)という出来事があったのを覚えていますか。木嶋には複数の愛人がいて、その愛人の何人もが不審死を遂げていた事件です。

 しかし、彼女はいわゆる「美人」ではありませんでした。それどころか、愛人ができるような容姿にはみえません。それにも関わらず、なぜ彼女は複数の愛人をつくることができたのでしょうか。それは、彼女自身が「美人ではない」ことを十分に理解していたからです。

 彼女は、自分の容姿が他人にどう映るのか、どういう心理の働きをもたらすのかということを非常によく知っていて、それを利用し、戦略を立てて目的を達成していきました。つまり、男性を安心させて、性的な快感と安らぎを与え、複数のパートナーから大きな経済的援助を引き出すことに成功したのです。

 このことから、美しいからといって成功が約束されているわけでもなく、美しくないことがそのまま敗北を意味するわけでもないことがわかるでしょう。

 すなわち、才能があるかないかというのは、自分が持っている適性を知って、自分の評価軸を確立できているかどうかということに尽きます。その意味では、才能のない人というのはこの世に存在しません。ただ、自分が何ができるのかがわかっているかいないかの差があるだけなのです。

 どうすれば「自分の才能」に気づけるのか?

 もし、自分には才能がないと思っているのだとしたら、自分を取り巻く環境と自分の持っている資質のどこが合わないのか、考える機会を与えられたと思ってみてください。どんなところがダメなのか、自分はどういうふうになりたいのかを書き出してみるのもいいでしょう。

 なかでも、自分の嫌いなところというのは、自分でも気づいている自分の資質です。資質ではなく、才能に置き換えてもいいかもしれません。

 たとえば、「なんどやっても同じ失敗をいつもしてしまう」という人は、何度怒られても失敗してもへこたれないという資質を持っているということ。エジソンなんかはこういうタイプの人です。彼はものすごい数の失敗をして、「うまくいかない方法をたくさん見つけ出した」と誇ったそうですが、学習しない素質のあった人なのでしょう。

 怠け者であるということも、とても大事なことです。マジメな人であるほどうまくチームがつくれません。なぜなら、自分一人ですべて行ってしまう人を、周りの人は助けようとはしないからです。

 しかし、できるだけ楽をしたいという怠け者がいたとしたら――。その人は自分一人でやる代わりに、優秀な人を見つけようとします。結果、素晴らしいチームをつくれる可能性が広がっていきます。

 ものが覚えられない、というのも大事なことです。忘れる機能というのは、精神的な安定や運動学習の最適化に関して重要な役割を果たしているということが、最近の研究でも明らかになってきています。適切に忘れられる才能というのは、嫌な出来事から早く立ち直れる心の強さを持っているということにほかなりません。

 このように、才能とは長所でもあり、短所でもあるもの。もし、「生まれ持った才能で活躍している人」を見て「ずるい」と感じるようなら、自分が持っている才能の悪い面ばかりが前面に押し出されている可能性が高い。ぜひ、短所を長所へと伸ばす努力をしていきましょう。

 最後に

 「努力はしなくてもいい」という人もいますが、決してそんなことはありません。私たちの体は、脳であれ、筋肉であれ、負荷をかけなければさび付いてしまうからです。しかし、だからといって、憧れの誰かを目指して努力をしても意味はありません。私たちは一人ひとり持っている才能が違うからです。

 私はよく自己啓発本を読むので、その人たちに影響されて「報われない努力」をしてしまいがちですが、これからは自分の才能にあった努力をしていきたいと思います。そのためにも、まず、自分の嫌いなところを受け入れて、その嫌いなところを才能として発揮できるよう行動していきたいと思います。まずは文章を書くのが下手ということを認めるところからはじめましょうか。

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