スポーツクライミングはお好きですか?
私はスポーツクライミングについてまったく知識がなく、やったこともありませんでしたが、
漫画『いわかける! -Climbing Girls-』を読んで実際にやってみたくなりました。
「岩のパズル」というキーワードがとてもしっくりきたんですよね。
おすすめ度:
こんな人におすすめ
- スポーツクライミングに興味がある人
- パズルゲームが好きな人
- ひと癖ある登場人物の物語が好きな人
- 青春スポーツ漫画が好きな人
あらすじ:パズルゲームの女王がクライミングに挑戦する物語
この記事では漫画『いわかける! -Climbing Girls-』の1巻から4巻(完結)のあらすじと感想を紹介していきます。
物語の主人公は、高校生の笠原好。
彼女は中学時代に数々のパズルゲームでタイトルを総なめにする実力を持っていましたが、
その代償として学生生活はボロボロ。志望校に全落ちしてしまいました。
そこで彼女は猛勉強して花宮女子高校に入学しますが、
パズルゲーム以外に何の取り柄もない自分を変えたいと思い、クラブ活動を始めることにします。
もちろん、体力がないので運動部ではなく、文化系に入ろうと考えていましたが、
たまたま目についたスポーツクライミングのウォールに触れたことで、体験させてもらうことになりました。
ところが、実際にウォールを登り始めると、楽しくクライミングできたので、「私、実は才能ある?」と思った笠原でしたが、
そんな彼女の心を見透かしたように、相手をしてくれた同級生の上原隼から黄色のホールドだけを使って登れと言われます。
すると、まったく登れなくなりましたが、実はこのルートこそが初心者用だったのです。
さらに、上原に、
ここはお前のような細腕がいていい場所じゃない
と言われるんですよね。
こうしてスポーツクライミングはやめようと思った笠原でしたが、少し離れた場所からウォールを眺めてみたところと…。
という物語が楽しめます。
感想①:スポーツクライミングというマイナーなスポーツが気になる
スポーツクライミングについてどれだけご存知ですか?
私は先ほども書いたようにほとんど知識はありませんでしたが、
唯一知っていたのはオリンピックの競技になるということでした。
任天堂スイッチのゲーム『マリオ&ソニック AT 東京2020オリンピック』を子供たちと一緒にやっていたからです。
ちなみに、このゲームはやり始めると止まらなくなります。
さて、このようなマイナーなスポーツは、ルールも内容もあまり知らないので、はじめは「?」がいっぱい浮かんできますが、
少しわかりだすと一気に興味が湧いてきます。
他にもこのようなマイナーなスポーツを題材にした物語は結構あって、
たとえば、薙刀(なぎなた)を題材にした漫画『あさひなぐ』とか、

競歩を題材にした額賀澪さんの小説『競歩王』などがそうです。
どれも読みはじめると実際の競技が気になるだけでなく、新たな気づきが得られることが多いので、ハマるんですよね。
感想②:パズルゲームとクライミングという組み合わせが面白い
あらすじでも紹介したように、この物語の主人公は、数々のパズルゲームで賞を総なめにしてきましたが、
その能力を活かして少し離れた場所からウォールを眺めることで、パズルゲームと同じ要領で攻略するためのルートを見つけていきます。
初めてウォールに登ったときも、上原からクライミングには向いていないと宣告された笠原でしたが、
遠くからウォールを眺め、攻略ルートを見極めると、いきなり初級をクリアし、中級グレードにまで挑戦していきました。
もちろん、スポーツクライミングが、ホールドに合った体の使い方をすることが大切で、
他の多くのスポーツで求められる動体視力や反射神経といった先天的なセンスに左右されづらいという要素もあったからですが…。
とはいえ、もともと別の場所で発揮していた能力が、意外なかたちでスポーツにも活かせる!?というのは面白い着眼点です。
実は、こういった意外な組み合わせを描いて人気になったスポーツ漫画はいくつかあります。
たとえば、秋葉原に行くために漕ぐ力をつけた主人公がサイクリングで能力を開花する…
つまり、「オタク」×「自転車」の組み合わせが楽しめる漫画『弱虫ペダル』とか、
釣船屋を営む母の手伝いをしていた主人公が、船の上で鍛えた足腰とバランス感覚をボクシングで活かす…
つまり、「釣船屋」×「ボクシング」の組み合わせが楽しめる漫画『はじめの一歩』など、意外な組み合わせに惹きつけられる物語は多数あります。
もちろん、納得感は必要ですが、意外な組み合わせは驚きが味わえるので、最後までページをめくる手が止まらなくなるんですよね。
感想③:一癖あるキャラクターが楽しめる
ここまでも何度か紹介してきたように、主人公はパズルゲームの達人だった、つまりオタクだったので、
ウォールを見ながらルートを決めるときは、一人の世界に入ってブツブツ言いながら攻略ルートを探します。
その姿に、周りの人たちはドン引きしますが、漫画『僕のヒーローアカデミア』の主人公・緑谷出久と同じように、まったく気にしないんですよね。

そんな濃いキャラクターが主人公の物語ですが、もちろん、他の登場人物も濃いキャラクターばかりです。
なかでも最も濃いキャラクターは岩峰一愛で、漫画『封神演義』でいうところの妲己みたいな存在です。
恐ろしい側面を持っているのに、どこか憎めず、色気ムンムンで魅力的なキャラクターなんですよね。
そんな個性的なキャラクターが織りなす物語が楽しめる漫画ですが、その魅力が十分に発揮される前に完結を迎えました…。
まとめ
今回は、漫画『いわかける! -Climbing Girls-』のあらすじと感想を紹介してきました。
2020年10月からはアニメ化もされるので、気になった方は、漫画とあわせて観てみてはどうでしょうか。
ちなみに、『いわかける! -Climbing Girls-』は4巻で完結済みです。続きは別タイトル『いわかける!! -Try a new climbing-』で読むことができます。
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