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 もし、「片づけ」をしていないなら損をしている。多くのムダが発生しているからだ。具体的には次の四つのムダが発生している。

  1. スペースのムダ
  2. 時間のムダ
  3. 間違えるムダ
  4. とりに行くムダ

 たとえば、家事が苦手な人を例に考えてみよう。家事が苦手な人のキッチンを覗いてみると、食器や調理器具、調味料など多くのモノが溢れかえっている。一見、片付いているようにみえても、冷蔵庫や戸棚、引き出しの中はゴチャゴチャしているはずだ。

 それは、必要以上のモノをもっているからだが、実は「モノを置いておく」だけでもコストが発生している。なぜなら、モノが溢れている人ほど「今よりも多くのスペース」を欲しがるからだ。こういう人が家を買おうとするとどうなるのか。必要以上に広い家を買い求めるだろう。これが「スペースのムダ」だ。

 もちろん、それだけではない。モノが溢れかえっているから、本当に必要なモノを探し出すのに時間がかかる。これが「時間のムダ」。

 さらに、何をどれだけ持っているかを正確に把握できていないので、すでに持っているモノまで買ってしまう。冷蔵庫の中にお味噌やチョコレート、チーズがあってもさらに買い足してしまうので、どんどん賞味期限切れのモノが冷蔵庫に眠ることになる。これが「間違えるムダ」だ。

 そして最後に「とりに行くムダ」。これは、「いつも使うモノ」と「たまにしか使わないモノ」がごちゃ混ぜになっているので、よく使うモノが手の届きにくい場所に置いてあったりする。だから、それを取るだけで一苦労。これが「とりに行くムダ」だ。

 では、どうすればこういったムダがなくせるのだろうか。結論からいえば、「5S」を実践することだ。

  1. 整理=「いらないモノ」は捨てる。
  2. 整頓=「必要なモノ」を「必要なとき」に「必要なだけ」取り出せるようにする。
  3. 清掃=キレイにそうじする。
  4. 清潔=整理・整頓・清掃の状態を維持する。
  5. しつけ=整理・整頓・清掃についてのルールを守らせる。

 なかでも特に大切なのが「整理・整頓」。「整理・整頓」と聞くと、「キレイにそろえること」だと勘違いしている人もいるだろうが、そうではない。「いらないモノ」は捨て、「必要なモノ」を「必要なとき」に「必要なだけ」取り出せるようにすることである。

 では、具体的にはどうすればいいのか。まずは、捨てる「判断基準」をもとう。たとえば、トヨタでは「時間」を判断基準にしている。

  • いま使うモノ
  • いつか使うモノ
  • いつまでたっても使わないモノ

 「いま使うモノ」は残すモノ。「いつまでたっても使わないモノ」は捨てるモノだ。では、「いつか使うモノ」はどうすればいいのか。

 「いつか」に1週間や1か月といった期限を設けてみよう。その期限を過ぎても使っていなければ「いつまでたっても使わないモノ」として処分するのである。そうすれば、すべてのモノが「いるモノ」と「いらないモノ」に分類できる。

 「いるモノ」と「いらないモノ」に分けられたら、次は、使う頻度でモノを分けよう。使う頻度の高いモノほど手元に置くようにする。

  • 毎日使う
  • 2~3日おきに使う
  • 1週間おきに使う

 ただし、実際にモノを配置するときには、「三定(定位置、定品、定量)」を意識しよう。「三定」とは:

  1. 定位置:モノをどこに置くか
  2. 定品:どんなモノを置くか
  3. 定量:どれくらいの数のモノを置くか

 たとえば、「机の引き出し(定位置)に、はさみ(定品)を1本(定量)入れておく」というように考える。そうすれば、必要なモノが必要なときにすぐに取り出せるようになるだろう。

 さて、今回紹介した作業を定期的に実践するようにしていけば、自然に片づけができるようになる。そうすれば、ムダが減り、時間やお金がいつの間にか貯まっているはずだ。「片づけ」とはそれほど大切な行為である。ぜひ、お試しあれ。

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