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 あなたのお子さんは「片付け」ができていますか?私の息子と娘は誰に似たのか…まったく片付けをしませんでした。面白いくらいに、いつも床の上に何かが転がっていました。鉛筆やトミカ、ハサミやご飯粒にいたるまで、幅広いモノが転がっていたのです。

 つい先日まで、そんな状況を当たり前のように受け入れてきたのですが、『片づけられる子の育つ家』を読んで心を入れ替えました。なぜなら、「なぜかいつもトラブルを抱えている家、家庭が崩壊している家の家族は、共通して『片付ける力が不足している』」と書かれていたからです。

 確かに…。私の家は常にトラブルを抱えていました。それもこれも「片付け」ができなかったことが原因なんだ――。では、なぜ「片付けられない」と不幸になってしまうのでしょうか。

 「片付けられない」と不幸になる理由

 それは、「すぐに決断せずに、なんでも後回しにするクセ」がついてしまうからです。実は、「片付け」という行為は、決断しなければ前に進みません。このモノはいるのか、いらないのか。取っておくのか、捨てるのか。お皿一枚、紙一枚にいたるまで、一つ一つ決断していく必要があります。

 しかし、私のように家が散らかっている人は、この決断をしていません。決断せずに何でも後回しにしています。このクセが人生に影響を及ばさないわけがありません。なぜなら、人生もまた決断の連続だからです。

 幸せな人生を歩みたかったら、決断して、前に進んでいく力が必要です。たとえ間違った道に進んでも、過ちに気づいたら決断して道を修正する。そんな「生きる力」が必要です。

 しかし、決断を人にゆだねたり、自分で決められずに保留したままにする人は、周囲の状況に振り回されてしまう。その結果、不本意な生き方をすることになり、それを人のせいにして問題解決を後回しにします。これでは幸せになれませんよね。

 とはいえ、いきなり大きな決断に迫られても、泣きながら逃げることしかできません。そこで、毎日毎日、決断して選び取る訓練、すなわち「片付け」をする必要があるのです。たとえ小さなことであっても、いつも「いるか、いらないか」を決断するクセがついていれば、大きなことでも決断できるようになっていくからです。

 つまり、「片付け」は、子どもに「生きる力」と「問題解決力」を身に付けさせる最適な訓練だといえるでしょう。だから、子どもには小さい頃から「片付け」を習慣にしてあげたい。では、どうすれば「片付けられる子」に育てられるのでしょうか。

 「片付けられる子」に育てる基本的な考え方

 いきなりキッチリしすぎると「片付け」がイヤになってしまいます。そこで、片付けの目標は「ざっくり」にしましょう。大切なモノを整然と美しく片付けること――まるでお店のようにディスプレイすることを目指すのではなく、使ったモノを元の場所に戻す習慣をつけるのです。

 他にも、「モノを大切にする習慣」や「整理する習慣」もつけてあげたいですね。それには、次の三つの考え方が効果的です。

  1. 学校の授業のように一回一回終わらせる
  2. 必要なモノは子どもに選ばせて一緒に買う
  3. オモチャの量を一定にする

1. 学校の授業のように一回一回終わらせる

 学校ではチャイムが鳴ると、今やっていたモノはいったん机の中に戻し、次の授業の用意をします。国語の授業が途中で終わったからといって、国語の教科書を出しっぱなしにして、次の算数の教科書を並べる子どもはいませんよね。

 そして下校時刻になれば、机の上は片付けて何もない状態で家に帰っていきます。図工の課題が完成していなくても、それを出しっぱなしで帰る子どもはいません。

 このように、学校や幼稚園ではちゃんとモノを元にあった場所に戻せるのに、なぜ家では学習机の上や床の上にいろいろなモノを出しっぱなしにするのでしょうか。

 それは、家では「終わらせていない」からです。学校では次の授業があるので、たとえ途中でも、すべてのモノを机の中に片付けてそこで終わりにします。しかし、家では一つのことを「終わらせていない」まま、次のことをはじめてしまいがち。これでは、いつまでたってもリセットされません。

 そこで、ご飯の前やお風呂の前、次の遊びに取り掛かる前など、何かを始めるときには、いったん片付けるクセをつけさせるのです。面倒なことをすれば習慣化しないので、ざっくりBOX(オモチャなどをざっくり片付ける箱)を用意して、そこに片付るように促しましょう。

 こうして、リセットする習慣が身につけば、片付づいている状態が普通の状態だと思えるようになります。

2. 必要なモノは子どもに選ばせて一緒に買う

 勉強に必要な文房具や子どもの洋服などを、お母さんが買ってきて子どもに与える家が多いと思います。しかし、子どもが使うモノを子どもに選ばせないで、親が勝手に買ってきてしまうことが、子どもの片付けられない一因になっているかもしれません。

 なぜなら、「これを買ってきたから使いなさい」と言われても、自分で選んで買ったモノではないので、愛着が持てないからです。

 人から買い与えられるのに慣れている子どもは、次から次へと「あれがほしい」「これを買って」と言うようになり、すぐに飽きてまた欲しがります。しかし、子どもと一緒に選んで買うようにすると、その時点で吟味しているので、あれもこれもほしいとは言わなくなります。

 もちろん、子どもが欲しいといったからといって、すぐに買い与えてはいけません。まず理由を聞くことからはじめましょう。

 たとえば、「新しい靴を買って」と言われたら、「どうして?」と聞いてみる。「ひもがきれたから」と言われたら、「ひもを替えればいいじゃない」と答え、「靴が小さくて足が痛いから」という理由なら「新しいモノを買おう」と答える。こうして、理由を聞いて説明をすれば、たとえ手に入らなくても子どもは納得します。

 本当に必要なモノだけを吟味して買うクセがつけば、子どもはモノを大切にするようになります。自然と片付けをする習慣がついていきます。

3. オモチャの量を一定にする

 子どものオモチャに対する執着は大人の比ではありません。使わなくなったオモチャでさえ、モノを持つ判断基準を伝えずに「これ、いる?」と聞くと、楽しかった思い出があるので、必ず「いる」と答えます。

 これを許してしまうと、際限なくモノを増やしていく大人になってしまいます。そこで、「オモチャ箱に入るオモチャの量はここまで」「新しいオモチャが欲しかったら、古いモノとはバイバイだよ」というモノの持ち方の基本、すなわち「決断して整理するクセ」をオモチャを通して覚えさせるのです。

 たとえば、クリスマスの時期。今では、子ども一人に対して、母方、父方両方の祖父母からダブルでクリスマスプレゼントがもらえる時代になりました。親からもらうモノも含めれば、結構な数のオモチャがクリスマスに増えることになります。

 そのあとも、お正月にお年玉をもらうことを考えれば、オモチャの量はさらに増えることが予想できるでしょう。そこで、クリスマスが来る前にオモチャを整理しておくのです。

 「オモチャ箱がもういっぱいだよね。サンタさんが来て、オモチャをしまう場所がなかったら、もって帰っちゃうよ」などと言って、子どもにオモチャを整理させましょう。

 このとき気を付けておきたいことは、もう飽きてしまったオモチャでも、「親が勝手に捨ててはいけない」ということ。もし、子どもが思い出して捨てられてしまったことがわかると、傷ついて、捨てられなくなってしまう可能性があるからです。そのため、処分するときは、子どもの了解を必ずとるようにしていきましょう。

 まとめ

 親御さんの中には、「子どもはオモチャがたくさんないと遊べない」と思っている人が多くいます。しかし、いろいろなオモチャがあればあるほど、出して散らかすことが遊びになってしまいます。

 「このおもちゃが面白い」「こっちも面白そう」と一個に集中して遊べないので、結局、全部出しっぱなしにして、そのまま食事や習い事の時間が来てしまい、散らかった状態があたり前の風景になってしまうのです。

 そもそも、子どもたちは空間があれば、一個のオモチャだけでずっと遊んでいられます。子どもはオモチャより空間のほうが大好きなのです。それは、児童館や体育館に連れていったときの子どもの様子を見ればわかるでしょう。

 つまり、子どもが「怪獣」になって暴れるのは、家の中にスッキリ片づいた空間がないから。年中モノに囲まれていたら、子どもだってストレスが溜まってしまいます。

 そこで、今回紹介した3つの考え方を使って、片付けられる子どもに育てていきましょう。そうすれば、片付いた分だけ空間が広がり、子どもは一つの遊びに夢中になれます。

 つまり、片付ける力は集中力まで育むのです。こうして、片づけができる子どもが大人になれば、「決断できる力」と「集中力」で、幸せな人生を歩むことができるようになるでしょう。

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