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 最近、「イクメン」という言葉が一般的になったせいか、私にも「イクメンになったほうがいいんじゃない?」と言ってくる人がいます。そういう人には、こう返すようにしているんですよね。

「私はもうすでにイクメンですから!残念!!」

 …。えーっと、「イクメン」という言葉を聞いて、どんなイメージを思い浮かべますか?母親と同じように、家事・育児をしている男性の姿を思い浮かべていませんか?

 もし、そうだとしたら残念で仕方ありません。これほど多様性が叫ばれている時代に、「なぜ家の中に母親が二人も必要なんですか?」ってツッコミたくなるからです。母親には母親の、父親には父親の役割ってものがあります。

 では、父親の役割とは何でしょうか。子どもとの接し方に絞って三つの視点から考えてみましょう。

 1. 感情的にならずに論理的に話す

 女性って、どちからといえば感情的ですよね。もちろん、なかには論理的な女性もおられますが、私が見てきた限りでは、ほとんどの女性が感情的です。

 たとえば、子どもが片付けをしなかった場合、一度怒りはじめるとなかなかおさまらなくないですか?

「いつになったら、片付けるの?今すぐ片付けなさい!」
「そういえば、昨日も片付けてなかったよね?何回おなじことを言わせるの!」
「あー、トランプが足りないやんか!ちゃんと枚数を数えてから片付けなさいって言ったよね?いつになったらできるようになるの!?」

 と、過去の失敗まで持ち出してきて、どんどんヒートアップしていきます。だけど、子どもは毎日のように「この怒り」に接しているので、だんだん慣れていくんですよね。だから、言うことを聞かなくなる。その結果、お母さんの怒りはますますヒートアップしていきます。

 そんなとき、「あなたもちゃんと叱ってよ!」とこちらにまで火の粉が飛び掛ってくることがありますが、これに従っているようではいけません。お父さんまでこのような叱り方をしていては、子どもを追い詰めてしまったり、親の言うことをまったく聞かない子どもに育ってしまうからです。

 だからこそ、父親はなかなか叱らない。叱るときも、できるだけ冷静に論理的に。そうすれば、叱ったときには絶大な効果を発揮します。最後の切り札として振舞わなければいけないんです。お母さんと同じように叱っているようではダメですよ。

 2. 子どもから一歩離れて大局を見る

 母親って24時間、子どものことを考え続けていますよね。父親にはマネできない本当にスゴイことです。心から尊敬します。しかし、その反面、小さなことでも大げさに捉えがちなんですよね。

 たとえば、子どもが風邪をひいただけでも大騒ぎ。テストの点数が一回悪かっただけでも、ものすごく心配します。まるで子どもの人生が積んでしまったかのような騒ぎっぷりです。

 そんなとき、父親まで同じように騒いでいては家族全員が不安になってしまいますよね。だからこそ、父親は「風邪くらい大丈夫」「テストの点数が一回悪かったからといって、人生にはほとんど影響ないよ。次は頑張ろう!」と言える落ち着きが必要なんですが…。こんな態度でいると「あなたは何もわかっていない!」と怒られてしまうんですよね。

 それだけ、母親は子どもに寄り添っているとも言えます。子どもが苦しんでいたり、悩んでいたら、「自分が代われればいいのに」とまるで自分のことのように考えます。しかし、この考えが行き過ぎると、自分の昔の夢を子どもに押し付けることにもなりかねません。

「(私は)ピアノを途中でやめて後悔しているから、子どもには続けさせたい」
「(私は)中高一貫教育の学校に行ってよかったので、子どもにも中学受験をさせたい」などなど。

 「私」が入っている時点で、子どもにとっては迷惑な話です。当たり前のことですが、親と子どもは別の人格です。親が望んでいるからといって、子どもがそれを望んでいるとは限りません。

 だからこそ、父親は子どもとの距離を「一歩を置く」必要があるんですよね。問題が起きてもあわてない。母子で意見が食い違ったときには、子どもの望みを聞きながらも、将来を見越したアドバイスをする。お父さんまで、自分の夢を子どもに押し付けているようでは、子どもは家にいるのが息苦しくなってしまいますからね。

 というわけで、母親と同じように子どもに寄り添うのではなく、父親は一歩距離を置き、大局観をもって子どもと接する必要があるのです。

 3. 言葉の重みを感じさせる

 ここまでの内容をまとめると:

①父親は、母親のように口うるさくしない。叱るときは、冷静に論理的に。
②子どもに寄り添うよりも、一歩距離をとって子どもと接する。具体的には、問題が起きてもあわてない。親の思い通りにならなくても、子どもの意見を聞きながら「大局観をもって(将来を見越した)アドバイス」をする。

 ということです。すなわち、父親が発した一言には「重みがある」。そんな感情を子どもに抱かせる必要があるんですね。そのためには、普段から母親のようにあれこれ世話を焼いてはいけません。どっしり構えておく必要があります。

 父親は天邪鬼であれ!

 というわけで、父親の役割とは「母親とは違う存在でいること」です。

 たとえば、子どもと遊ぶとき、お母さんが家のなかで積み木やぬりえをしていたら、お父さんは対極のことをしたほうがいい。外に出てキャッチボールをしたり、砂場で遊んだり、虫を捕まえたり。そうやって、両親でまったく違う遊びを体感させるからこそ、子どもは多様な価値観に触れることができるのです。

 ところが、「イクメン」という言葉に付きまとうイメージは、「お母さんと同じように家事・育児をする夫」ですよね。もちろん、共働きの家庭も増えていますし、家事や育児を分担する必要も出てくるでしょう。夫婦がお互いに「公平感」が持てるように、仕事や家事・育児を分担するのは当然です。

 しかし、だからといって「お母さんと同じように家事・育児をする夫」になってはいけません。家の中にお母さんは二人もいらないのです。

 つまり、「イクメン」とは、単に家事や育児をサポートする男性のことではなく、お父さんとしての役割を果たす男性のことなんですよね。母親とは違う存在のことです。すなわち、「父親は天邪鬼であれ!」ってことです。

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