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 人とのつながりを大切にしていますか。

 私は仲のいい人たちとの関係をおざなりにしているように思います。いつでも会えると思っているからでしょうが、いつかは別れがやって来るんですよね。

 別れは突然訪れる

 伊坂幸太郎さんの小説『バイバイ、ブラックバード』の主人公・星野一彦は五股をしていました。

 しかし、多くの女性と付き合って優越感を得ようとしていたわけではなく、それぞれの人を本気で愛していました。

 ところが、別れは突然訪れます。お金のトラブルが原因で、知らない間にどこかの恐ろしい人物の機嫌を損ねてしまい、2週間後にバスに乗せられて怖ろしい場所に連れて行かれることになったのです。

 その2週間の監視役としてやって来たのが繭美です。彼女は身体もでかければ、腕も脚も太く、何から何まで規格外。おまけに態度も大きく肝も据わっていました。

 一彦はそんな繭美と一緒に、付き合っていた5人の女性に別れを告げにいきます。繭美と結婚するという嘘の理由を添えて。すると…。

 繭美という規格外の女性を好きになっていく

 5人の女性と別れることに悲しみを覚えた一彦でしたが、繭美と行動を共にすることで、少しずつ繭美のことを愛おしく思うようになっていきます。

 先ほど紹介したように、繭美は規格外の人間でした。幼稚園の入園日に、近所の荻野目君から「怪獣女」と言われたことに怒り、彼の手首を折ったところから人生がスタート。

 今は辞書を片手に、「常識」「気遣い」「マナー」「悩み」「色気」といった言葉を塗りつぶし、私にはそのようなものはないと言い張る女性です。

 しかし、そんな彼女だからこそ、歯に着せぬ物言いをし、一彦とその彼女たちに本質を突きつけるんですよね。

 たとえば、付き合っていた女性が乳癌の検査待ちであることを知った一彦が検査結果を知りたがると、

「いいか、星野ちゃん、おまえはな、自分のことしか考えてねえんだよ。<あのバス>に乗って、連れて行かれる間、あの女の癌のことを心配しているのが耐えられねえだけだ。だから、事前に検査結果を知って、気がかりを一つでも減らしておきたいな、ってそれだけだ。あの女のことなんじゃなくて、おまえは、おまえ自身のために、検査結果を知りたいだけだ。そうだろう?」

 と言います。他人から奇異の目で見られ続けてきた女性ならではの視点です。

 一彦はそんな繭美のことを、ときどき美しく思うようになります。他の女性とは一味違う繭美の魅力にどんどん惹きつけられていくんですよね。そんな彼らの姿をみていると…。

 出会いも別れもすべてが愛おしく思える物語

 出会いも別れもすべてが愛おしく思えてきます。今、目の前にいる人を大切にしようと思えてくるんですよね。

 伊坂幸太郎さんの小説『バイバイ、ブラックバード』。気になった方は、ぜひ読んでみてください。

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