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(※『バイバイ、ブラックバード』表紙より)


 人間関係を大切にしていますか。

 私は仲のいい人との関係をおざなりにしているように思います。いつでも会えると考えているからでしょうが、いつかは別れがやって来るんですよね。

 伊坂幸太郎さんの小説『バイバイ、ブラックバード』は、五股をしていた星野一彦が付き合っていた女性に別れを告げにいく物語。読めば、人間関係を大切にしたくなること間違いなし!?

 今回は『バイバイ、ブラックバード』のあらすじとおすすめポイントを紹介します。

 『バイバイ、ブラックバード』のあらすじ

 5人の女性と同時にお付き合いをしていた星野一彦は、お金のトラブルが原因で、知らない間にどこかの恐ろしい人物の機嫌を損ねてしまいました。

 その結果、2週間後にバスに乗せられ怖ろしい場所に連れて行かれることに。

 それまでの監視役としてやって来たのが繭美です。彼女は身体もでかければ、腕も脚も太く、何から何まで規格外。おまけに態度も大きく肝も据わっていました。

 一彦はそんな繭美と一緒に、お付き合いをしていた5人の女性に別れを告げにいきます。繭美と結婚するという嘘の理由を添えて。

 一体どんな結末が待っているのか!?

 『バイバイ、ブラックバード』のおすすめポイント

1. 繭美というキャラクターが魅力的

 繭美は何から何まで規格外の女性です。

 幼稚園の入園日に、近所の荻野目君から「怪獣女」と言われたことに怒り、彼の手首を折ったところから人生がスタート。

 今は辞書を片手に、「常識」「気遣い」「マナー」「悩み」「色気」といった言葉を塗りつぶし、私にはそのようなものはないと言い張る始末。

 しかし、そんな彼女だからこそ、歯に着せぬ物言いをし、一彦とその彼女たちに本質を突きつけます。

 たとえば、付き合っていた女性が乳癌の検査待ちであることを知った一彦が検査結果を知りたがると、

「いいか、星野ちゃん、おまえはな、自分のことしか考えてねえんだよ。<あのバス>に乗って、連れて行かれる間、あの女の癌のことを心配しているのが耐えられねえだけだ。だから、事前に検査結果を知って、気がかりを一つでも減らしておきたいな、ってそれだけだ。あの女のことなんじゃなくて、おまえは、おまえ自身のために、検査結果を知りたいだけだ。そうだろう?」

 と言います。他人から奇異の目で見られ続けてきた女性ならではの視点です。

 そんな繭美が一彦と共に行動するようになって少しずつ変わっていきます。そして最後には――。

 繭美の言動が心に響く物語です。

2. 感動する短編が満載!?

 『バイバイ、ブラックバード』は、『死神の精度』『週末のフール』『チルドレン』と同じように短編集と見せかけた長編小説です。

 全6章で構成されており、感動できる短編が満載です。

 なかでもおすすめなのが、『バイバイブラックバード Ⅳ』『バイバイブラックバード Ⅴ』『バイバイブラックバード Ⅵ』。

 それぞれ簡単に紹介しますね。

『バイバイブラックバード Ⅳ』

 耳鼻科で知り合った神田那美子は、数字に強く、語呂合わせやフェルミ推定が得意な女性でした。

 たとえば、一彦から電話がかかって来た時刻が18時18分だったら、逆から読んでバイバイ。別れの電話だと推測します。

 そんな彼女と2ヶ月半ぶりに会った一彦は、彼女が乳癌になっている可能性があることを知ります。検査結果が出るのは明日。

 一彦は繭美に頼んで、検査結果を知りたがりますが――。

 心地いい終わり方をする物語です。

『バイバイブラックバード Ⅴ』

 人気女優の有須睦子。彼女は自分にアピールしてくる男性――興味を持って近寄ってくる男性や興味がないふりをして近寄ってくる男性にうんざりしていました。

 そんな中、女優としての彼女にまったく興味を持たない男性が現れます。それが一彦。これがきっかけで彼女は一彦とお付き合いをするようになりました。

 しかし、久しぶりに現れた一彦は、彼女に「別れたい」と言い出します。彼女は別れを拒否しますが――。

 ラストで涙が止まらなくなる物語です。

『バイバイブラックバード Ⅵ』

 ついにバスに乗る日がやってきた一彦。繭美は彼をなんとか助けようと回避策を提案しますが――。

 爽やかな終わり方をする物語です。

3. 別れは悲しいことだと思い出せる

 ここまで紹介して来たように、『バイバイ、ブラックバード』は、別れがテーマの物語。読めば別れが悲しいものだと思い出せます。

 普段の生活では、相手を多少傷つけたところで反省しないことが多々ありますが、会えなくなる日がやって来ると思うと…。

 もう少し人間関係を大切にしたくなること間違いなし!?

 最後に

 伊坂幸太郎さんの小説『バイバイ、ブラックバード』。読めば人間関係を大切にしたくなる物語です。

 気になった方は、ぜひ読んでみてください。

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