二項定理を理解すれば導関数の公式が自力で求められる!?

科学・テクノロジー

ディープラーニングなどの機械学習を理解するには、微分の概念を理解しておく必要があります。

そして、微分を計算するのに役立つ「導関数の公式」は、二項定理を理解していれば自力で求められるんですよね。

そこで今回は、『数学ガールの秘密ノート/場合の数』を参考に、二項定理について紹介します。

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導関数の公式を覚えるのは簡単!?

「導関数の公式」と聞くと何やら難しい感じがしますが、次の式を見れば「微分するときのあの公式か!?」と思い出す人も多いのではないでしょうか。

$$f(x) = x^n → f’ (x) = nx^{n-1}$$

実際、多くの高校生がこの公式を覚えていますが、微分の意味は理解していません。公式を覚えて機械的に解くのは簡単なんですよね。

そこで導関数の公式の意味を理解するためにも、まずは二項定理を理解しましょう。

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まずは「順列」と「組み合わせ」のおさらい

では早速、二項定理の説明を…といきたいのですが、そのためには「順列」と「組み合わせ」をおさらいしておく必要があります。

「順列」のおさらい

まずは、「順列」のおさらいです。

「順列」とは、たとえばA, B, C, D, Eの5つから3つを選ぶ場合で、かつ順番を考慮するものです。「A→B→C」と「C→B→A」は別ものと考えます。

このとき、最初の1つ目はAからEの5通り、2つ目は1つ目に選んだものを除いた4通り、3つ目は1つ目と2つ目に選んだものを除いた3通りになるので、

$$_5 P _3 = 5 \times 4 \times 3 = 60$$

と、求めることができます。

異なる\(n\)個から\(r\)個を選ぶ順列として一般化すると、

$$_n P _r = n \times (n-1) \times (n-2) \times \cdots \times (n-r+1)$$

となります。

「組み合わせ」のおさらい

では、次に「組み合わせ」です。

「順列」で順番を考慮しないものを「組み合わせ」と言い、先ほどの例では「A→B→C」と「C→B→A」を同じものと考えます。

そのため、先ほど計算した順列\(_5 P _3\)から、重複する順列「3つから3つを選ぶ順列」を除外すればいいので、

$$_5 C _3 = \frac{_5 P _3}{_3 P _3} = \frac{5 \times 4 \times 3}{3 \times 2 \times 1} = 10$$

と、求めることができます。ちなみに、\(_3 P _3\)は\(3!\)と表すこともできます。

異なる\(n\)個から\(r\)個を選ぶ組み合わせとして一般化すると、

$$_n C _r = \frac{_n P _r}{r!} = \frac{n \times (n-1) \times (n-2) \times \cdots \times (n-r+1)}{r \times (r-1) \times (r-2) \times \cdots \times 1}$$

となります。

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二項定理とは?

これでようやく二項定理が理解できる土台が整いました。

突然ですが、ここで\((a+b)^3\)の展開公式について考えてみましょう。

$$(a+b)^3 = (a+b)(a+b)(a+b) = a^3 + 3a^2b + 3ab^2+b^3$$

このように計算することもできますが、ここでは「\(3a^2b\)」の係数が3になる理由を「場合の数(順列や組み合わせ)」として考えてみたいと思います。

たとえば、「\(a^2b\)」の項がつくられるのは、「\((a+b)(a+b)(a+b)\)」で\(a\)が2つ、\(b\)が1つ選ばれたときですよね。

「組み合わせ問題」として考えると、3つの\((a+b)\)から\(b\)が1つ選ばれる組み合わせを計算することになるので、

$$_3 C _1 = 3$$

と求めることができます。こうして求めた係数を「二項係数」と言い、一般化すると次のようになります。

$$(a+b)^nのa^{n-k}b^kの係数は_n C _k$$

さらに、この係数を組み合わせて\((a+b)^n\)を展開したものを二項定理と言い、次の式であらわすことができます。

$$(a+b)^n=_n C _0a^n+_n C _1a^{n-1}b+_n C _2a^{n-2}b^2+\cdots+_n C _ka^{n-k}b^k+\cdots+_n C _nb^n$$

これで「二項定理」を求めることができました。

まとめ

今回は、「導関数の公式」を自力で求めるときに必要な「二項定理」について紹介してきました。

これでようやく微分を理解する準備が整いました。引き続き微分について勉強していきましょう。

※以下のエントリで導関数の公式を自力で求める方法を紹介しています。

微分とは瞬間の変化率を捉えるもの!?自力で「導関数の公式」を求める方法
この前のエントリで「導関数の公式」を自力で求めるときに必要な「二項定理」を紹介しましたが、今回は導関数…つまり微分の紹介です。 微分は「瞬間の変化率」を求めるときに役立ちます。 たとえば、ある時刻における新幹線の...

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