三上延『ビブリア古書堂の事件手帖4』感想/人は誰でも二面性を持っている!?

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 二面性を持っていますか?

 私は間違いなく二面性を持っていますが、三上延さんの小説『ビブリア古書堂の事件手帖4』を読んで、ある一面だけで人を判断してはいけないことに気づきました。

 ある一面だけで人を判断していると、その人の本当の姿は浮かび上がってこないんですよね。




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 別荘で暮らす読書好きの愛人の物語

 では、あらすじから。

 ビブリア古書堂を営む篠川栞子さんは、10年前に母が自分勝手な理由で家を出て行ったきり音信不通になっていたので、母のことを憎んでいました。

 しかし、そんな母・篠川智恵子から突然連絡が入ります。

 智恵子はこれまで海外に出かけていましたが、震災があったのでマニアが蔵書の古書を手放すと考え、日本に帰ってきたのです。

 そんな智恵子に会いたいと言う人がビブリア古書堂を訪れます。

 彼女は来城慶子という名で、過去に智恵子と古書のやり取りをしており、ある謎を解いてほしいと依頼しに来たのです。

 その謎とは、慶子が愛人として付き合っていた鹿山明が残した金庫を開けてほしいというものでした。

 鹿山は江戸川乱歩をこよなく愛しており、別荘には江戸川乱歩のコレクションが揃っていました。

 そして鹿山明が亡くなった今、別荘とコレクションのすべてを相続することになった慶子が、江戸川乱歩のコレクションを全て譲ってもいいので金庫を開けて欲しいと依頼してきたのです。

 そこで栞子さんは…。

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 家族と愛人とでまったく別の一面を見せる鹿山明

 母・智恵子の代わりに依頼を受けることにします。

 しかし、慶子に促されて鹿山家に向かったところ、慶子から聞かされていた鹿山明とはまったく違う人物像が浮かび上がってきました。

 鹿山明の息子は彼がとても厳しい人物で、江戸川乱歩を愛していたとは思えないと言います。

 もちろん、別荘を持っていたことも、愛人がいたことも知りませんでした。そればかりか、鹿山家では、小説や漫画も読ませてもらえなかったと言います。

 つまり、鹿山明は家と外でまったく違う顔を見せていたんですよね。

 とはいえ、栞子さんは家のどこかに江戸川乱歩のシリーズが隠されていると推理しました。本好きが家に本を置かないはずがないと考えたからです。

 さらに、鹿山明の娘が栞子さんを目の敵にしていたヒトリ書房の井上と繋がっていき、思わぬ結末にたどり着くんですよね。

 その結末とは…。

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 人は誰でも二面性を持っている!?

 この続きは実際に本書を読んでもらうとして、鹿山明だけでなく、ヒトリ書房の井上も、栞子さんの母・智恵子も、誰もが二面性を持っていました。

 というわけで、三上延さんの小説『ビブリア古書堂の事件手帖4』は、ある一面だけで人を判断してはいけないことがわかる物語ですが、

 それだけでなく、ミステリーとしても、栞子さん親子の関係が気になる物語としても、大輔の恋の行方が気になる物語としても楽しめるので、

 気になった方は、ぜひ読んでみてください。

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