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 子育ての本を読むと、「3歳までの子育てが大切だ」という三歳児神話をよく見かけますよね。しかし、私は「なぜ3歳までの子育てが大切なのか?」をあまり理解していませんでした。3歳を過ぎても十分やり直しがきくと思っていたからです。

 しかし、2人の子供を3歳まで育ててみると、「確かに3歳までの子育ては大切だなぁ…」と納得できる部分も出てきました。それは:

母親を信頼する。そして自分を、母親以外の人を信頼していく。そんな人との信頼関係の基盤をつくる時期が3歳まで。

 実際、私のまわりにいる子供たちを見てみると、3歳を過ぎたあたりからコミュニケーション力に差がつきはじめています。コミュニケーション力の高い子は、まわりの子供たちを巻き込んで楽しそうに遊んでいますが、低い子は、友達の悪口を言ったり、叩いたり、大声で騒ぐなど、自己中心的。まわりの人たちが信頼できないので、相手を攻撃することでしかコミュニケーションがとれません。

 もちろん、3歳を過ぎても子供との信頼関係は築けますが、できれば早い段階で築いておきたいですよね。では、どうすれば子供との信頼関係を築けるのでしょうか。

 子育ての基本は「子供の要求に応える」こと

 『3歳までの子育てに大切なたった5つのこと』によると、信頼関係の基本は、どこまでも子供の要求に応えることだそうです。希望が叶ったという事実が子供の心の深いところに残り、それが「親は信頼できる」「自分は大切にされている」という思いにつながるからです。

 具体的には、次の5つを実践することが子供の要求に応えることになります。

1. 遠くから見守る

 子育ての基本は、見守ることだとよく言われていますよね。

 それは、多くの大人たちに見守られて育った子は、いつも守られているという安心感をもち、同時に、見守ってくれている相手を信頼するようになるからです。

 そのため、子供が夢中になって遊んでいるときでも、できるだけ見守ること。一人遊びを始めると放ったらかしにしがちですが、そのときでも見守ることが大切です。

 もちろん、いつも見守ることはできませんが、子供が何か求めているなと気づいたときは、タイミングが多少ずれたとしても、必ず応答すること。最後まで無視しないことです。

 私の子供たちも、私たち親が見守っていることがわかると安心した顔をよくしてくれました。子供にとって、「親の見守り」は安心感につながるんですね。

2. ほほ笑みを返す

 子供はよく笑いますよね。たとえば公園に遊びに行って、花を見つけただけでも笑いかけてきます。それは、子供が親と共感しあいたい、喜びあいたいと思っているからです。

 このとき、私たち親が子供の笑顔にほほ笑み返せるかどうかで、子供の共感性の広がり方が変わるそうです。喜びを分かち合う経験をすればするほど、共感的な子供に育っていくことが、フランスの精神科医アンリ・ワロンの研究によって明らかになっています。

 また、喜びを分かち合う経験を積み重ねていけば、人の悲しみや痛みにも思いをはせるようになります。

 子供の笑顔に応えられる親でありたいですね。

3. 泣いたらあやす

 私が親になったときは、「泣くたびにあやすと、それが際限なくつづき、わがままな子に育つ」と聞いていたのですが、そうではないようです。

赤ちゃんに、時間を決めて授乳した場合と、深夜であろうが泣いたときには授乳した場合を比較した研究があります。
定時授乳のケースでは、数日たつと、赤ちゃんが空腹でも泣かなくなりました。一見、忍耐力がついたようですが、その子たちはやがて、継続的な努力を苦手とする子になっていきました。その子たちが身につけたのは、忍耐ではなく、あきらめだったのです。
一方、いつでも授乳をしたケースの子たちは、自主的に努力をつづけられる子に育ちました。赤ちゃんの要求を満たすことには大きな意味があったのです。

 ただし、子供の要求にオモチャや食べ物、お金などの「モノ」で応えてはいけません。モノへの要求はエスカレートするからです。だっこや声かけ、いっしょに遊ぶなど、手や心をかけて子供の心を満たしましょう。

4. できるまで待つ

 食事や着替え、トイレなど、身のまわりのことを子供に教えるのは大変ですよね。くり返し伝えても、思うようにはいきません。それでも、できるようになるまで、じっくりと待つことが大切です。

 なぜなら、親の「早くして欲しい」「まだできないのか」という思いは、確実に子供に伝わるからです。すると、子供は焦って行動するようになったり、できないことでも無理やり挑戦したりします。そうして失敗を積み重ねると、無力感を抱き、挑戦する意欲を失ってしまいます。

 もちろん、手出し・口出しがすぎるのもダメ。子供が主体性を失い、親の顔色をみて育つようになるからです。何事も自分で判断できなくなるんですね。

 だからこそ、子供が「やろう!」という意欲を持ったときは、本人のペースを優先させること。私の子供たちも本人のペースを優先させるようにしてからは、何でもチャレンジするようになりました。

5. いっしょに遊ぶ

 子供は親と遊ぶことが大好きですよね。私の子供たちも、私の顔をみれば「遊んで」とせがんできます。このとき、たとえ短時間でも心をかけて遊ぶことが大切です。

 なぜなら、子供は遊びを通して多くのことを学んでいくからです。特に、親とよく遊んでいる子供は、友達とも上手に遊べるようになります。親とのコミュニケーションを通して、人との接し方を学んでいるんですね。

 ただし、親の趣味に付き合せてはダメ。あくまでも子供主体で遊ぶ時間を確保しましょう。

 最後に

 幼い子供の声や涙に応え、願いをかねてやり、その子を安心させること。これは世界共通の育児の鉄則だそうです。

 精神分析家のエリク・エリクソンは、このことを「基本的信頼」と表現しました。子供は自分の要求に応えてもらうことで、母親を信頼し、そして自分を、母親以外の人を信頼していけるようになります。

 もちろん、3歳を過ぎてからでも信頼関係は築けますが、できれば早い段階で築きたいですよね。3歳以下のお子さんがおられる方は、今回紹介した5つの方法を試してみてはどうでしょうか。

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