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(※『あさひなぐ 1』表紙より)


 高校生の頃、帰宅部だった私は、家に帰ってからゲーム三昧の日々を過ごしていました。今から思うと、なんてもったいない生き方をしていたのでしょうか。

 そんなダラけきった高校生活を過ごしていた私とは正反対に、青春の全てをスポーツに捧げた女子高生たちを描いた漫画が『あさひなぐ』。彼女たちの姿に胸が熱くなること間違いなし!?の漫画です。

 今回は『あさひなぐ』のあらすじとおすすめポイントを紹介します。

 『あさひなぐ』のあらすじ

(※『あさひなぐ 1』より)


 中学まで美術部に所属していた東島旭(とうじま あさひ)。彼女は、高校進学と共に運動部に入る決意をします。しかし、バレーやバスケ、剣道など、高校から始めるにはハードルが高いスポーツばかり。

 そんななか、「スポーツに縁のなかった人間が、ある時突然全国に名を轟かすことがある」というまるでアメリカンドリームのようなスポーツに出会います。それが薙刀。

 旭は薙刀部の先輩におだてられ入部を決意しますが、現実はそんなに甘くありませんでした。

 ここから旭の挑戦が始まります。

 ひたむきに努力する旭の姿に心動かされる

(※『あさひなぐ 1』より)


 旭と同じタイミングで薙刀部に入部したのは、中学時代にバレーボールをやっていた紺野さくら(こんの さくら)と剣道をしていた八十村将子(やそむら しょうこ)でした。

 彼女たちは、旭よりも運動神経がよく、与えられた課題を簡単にこなしていきます。

 一方の旭はというと、体力づくりのための縄跳びをするのも一苦労。合宿に行っても水汲みや掃除ばかりさせられ、薙刀を持たせてもらえません。

 それでも、他人の3倍努力することで少しずつ着実に前進していきます。そして、1年後には――。

 旭のひたむきに努力する姿に心動かされる物語です。

 高校生らしい悩みに立ち向かう魅力的な部員たち

(※『あさひなぐ 5』より)


 とはいえ、旭以外の部員たちも、それぞれ悩みを抱えていました。

 剣道をやっていた八十村将子は、中学時代に団体戦よりも個人戦で勝つことだけを考え、チームメイトとの間にわだかまりが。

 そこで、高校進学と共に剣道を辞めて薙刀部に入部したのですが、薙刀にも団体戦はあります。八十島は再び同じ悩みで苦しむことに。

 バレーボールをやっていた紺野さくらは、ピアノ、バレー、習字など何をやってもすぐに上達する器用な人間。その反面、飽きやすく、すぐに他のことに目移りします。

 薙刀もすぐに上達しましたが、ある日を境に頭打ち。それから試合に出場しても、なかなか勝てず、薙刀部から離れようとします。

 このような悩みを抱える女子高生たちが、傷つきながらも成長していく姿に感動すること間違いなし!?の物語です。

 旭の恋の行方も気になる

(※『あさひなぐ 1』より)


 高校に入学して気になる男の子ができた旭でしたが、思いっきり転倒して鼻血だらけの姿を見られたり、アザだらけの足を見られたりと、恋に発展しなさそうな雰囲気。

 しかし、実は彼。旭が尊敬する薙刀部の先輩・宮路真春(みやじ まはる)の弟・夏之(なつゆき)でした。旭は宮路先輩を通して彼と会話を重ねていきます。

 そして、薙刀の試合会場で旭の頑張る姿を見た夏之は――。これからの恋の行方が気になります。

 最後に

 『あさひなぐ』は、薙刀に青春を捧げる旭たち女子高生の姿に胸が熱くなる漫画です。特に悩みや壁にぶち当たっているときに読むと、気合が入ること間違いなし!?

 気になった方は、ぜひ読んでみてください。あわせてこちらもどうぞ。

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