webstation plus

 2017年マンガ大賞第4位の『アオアシ』。友人からも「面白い!」と聞いていたのですが読みそびれていました。

 実際に読んでみた感想は「想像していたよりも面白い!」。子育てにも応用できそうな内容が盛りだくさんです。もっと早くに読んでおけばよかった…。

 というわけで、今回は漫画『アオアシ』のご紹介です。

 漫画『アオアシ』のあらすじ

 愛媛県にある公立中学校の弱小サッカー部に所属していた青井葦人は、飛び抜けて上手いプレイができるわけではありませんでしたが、フィールドを俯瞰する能力とサッカーに対する情熱を買われて「東京シティ・エスペリオンFC」ユースチームのセレクション(入団試験)を受けるチャンスを得ます。

 期待に胸を膨らませて東京にあるセレクション会場に出向いた葦人でしたが、そこでユースチームの監督・福田達也から、思いもよらない言葉を投げかけられました。

 「合格者はほとんど出ない」と。欲しい人材は、ジュニアユースからの昇格かスカウトで確保している。セレクション会場に集まったのは、獲りたいと思わなかったやつらなんだと。

 それでも葦人は最大限の力を発揮し、なんとかセレクションに合格できたのですが、入団直後の紅白試合で早くもチームのお荷物扱い。ここから葦人の挑戦が始まります。

 漫画『アオアシ』 × 『子育て』

 ここからは、私が『アオアシ』を読んで子育てに応用したいと思った内容を紹介していきます。

1. 基本をおろそかにしない

 葦人が紅白試合でお荷物扱いになったのは、基本ができていなかったから。「止めて蹴る」という当たり前のことができなかったからです。

 これでは、ひとりでドリブル&シュートすることはできても、チームメイトと協力してゴールを目指せません。低レベルのチームであればそれでもいいのでしょうが、プロを目指すならダメです。なので、葦人はチームのお荷物になってしまったんですね。

 これは社会人でも同じでしょう。たとえば、一流の技術者を目指すなら数学と英語ができて当たり前。できなければ新しいアルゴリズムを理解することができないので、一流の技術者になれません。

 というわけで、子どもたちには社会人になるまでに「将来やりたいこと」の基礎を徹底的に学んで欲しいと思います。

2. 思考力を身につける

 時折、葦人は驚くようなスーパープレイを披露しますが、監督やコーチ達からは評価されませんでした。

 なぜなら、葦人が自分のプレイを振り返って説明できなかったから。言語化できないプレイは、別の局面で再現できません。それではプロとしてやっていけませんよね。

 さらに言えば、試合状況に応じて、最も良い手は変わります。選手達は状況に応じて自分で考え、行動を変えていかなくてはいけません。しかし葦人は、勘でしか動けませんでした。だから、状況が変わると全くの役立たずになってしまったんですね。

 社会人でも同じことが言えるでしょう。自分の強みや保持しているスキルが何なのか言語化できなければ雇ってもらえませんし、そのスキルが数年後まで役立つとは限りません。社会情勢を読み、自らの頭で考え、スキルチェンジしていかなければ生き残れない時代になりました。

 だからこそ、子供たちには自分で考え、行動する力を身につけて欲しいと思います。そのためには、社会に出るまでに失敗してもいいので、自分の頭で考え、行動する機会を多く持ってもらいたいと思います。その経験を通して、自分の行動をきちんと言語化できるようになって欲しいですね。

3. 努力 × 才能 = 結果

 葦人はFWとして活躍するために努力してきましたが、ある時、監督から望んでいないポジションに変われと言い渡されました。ショックを受けた葦人は監督に詰め寄ります。

 すると、監督は「お前が生まれた瞬間にお前がFWでないことは確定していたんだよ」と答えました。FWにこだわっている限り、どれだけ努力しても才能が活かせないと。

 逆に言えば、ポジションを変えれば、才能が発揮でき、プロとして活躍できるということ。厳しいようですが、努力だけでは超えられない壁があるということですね。

 だからこそ、私は子どもに努力の大切さだけでなく、闇雲に努力しても報われないという残酷さも教えたいと思います。さらに言えば、才能が発揮できるポジションを探す努力をしろと。

最後に

 漫画『アオアシ』は、面白いだけでなく、子育てにも応用できる内容が盛りだくさんです。さらに、私自身の心にも火をつけてくれました。

 未読の方は、この機会に読んでみてはどうでしょうか?

 関連記事

「叱る」よりも「励ます」/言うことを聞かない子どもへの対処法

 子どもが言うことを聞かないとき、すぐに「叱って」いないだろうか。「片づけなさい」「宿題をしなさい」「早くご飯を食べなさい」などなど。しかし、独立行政法人青少年教育振興機構の調査によると、実は叱るだけムダだということがわ …

「よい子」ではなく「問題児」に育てよう/個性を伸ばす子育て法

 子どもへの最高の褒め言葉とは何でしょうか。  私は「よい子」や「賢い子」、「聞き分けのいい子」だと思っていたのですが――名作童話『ぐりとぐら』の作者である中川李枝子さんは、そうではないといいます。「子どもらしい子ども」 …

【京都のおでかけスポット】子どもとゴーカートに乗れる公園『大宮交通公園』

 今日は「こどもの日」ということで、子どもたちが大好きな大宮交通公園に朝からお弁当持参で行ってきました。  GW中だったので大勢の人でにぎわっていましたが、混雑していても行って良かったと思える場所です。というわけでご紹介 …

わがままではなく伸び伸び育てる/尾木ママ流「叱らない子育て」

 「叱らない子育て」と聞くと、「子どもを甘やかせてしまうのでは?」と懸念する人も多いでしょう。私もそのひとりでした。だって、子どもが悪いことをしても叱らずに好き放題させていたら、子どもはワガママに育ってしまいますよね。 …

片付けられない子どもは幸せになれない/今すぐできる片付け術

 あなたのお子さんは「片付け」ができていますか?私の息子と娘は誰に似たのか…まったく片付けをしませんでした。面白いくらいに、いつも床の上に何かが転がっていました。鉛筆やトミカ、ハサミやご飯粒にいたるまで、幅広いモノが転が …

子どもの学力は「読み聞かせ」で決まる/おすすめの絵本145冊

 子どもに「絵本を読み聞かせること」は、なんとなく子どもの学力向上につながるような気がしていましたが、『将来の学力は10歳までの「読書量」で決まる!』を読んで、その通りだと納得することができました。  ちなみに、著者であ …

「イクメン」って、もう一人の母親になることじゃないですよね?

 最近、「イクメン」という言葉が一般的になったせいか、私にも「イクメンになったほうがいいんじゃない?」と言ってくる人がいます。そういう人には、こう返すようにしているんですよね。 「私はもうすでにイクメンですから!残念!! …

子どもの「言われたことしかできない」をなくす方法

 「早くしなさい」「やめなさい」「片付けなさい」などなど、私たち親が指示をしないと何もやらない子どもに育っていませんか。もし、そうだとしたら、子どもの「自己管理力」が育っていない可能性があります。  ここでいう「自己管理 …

子どもの成長を妨げていない?/子離れできない毒親の特徴

 今から一年ほど前。テレビで「世界卓球2015」が放送されていました。私はこの放送をみて、心が震えたことを今でも思い出します。14歳の伊藤美誠、15歳の平野美宇が世界の競合相手に堂々と闘っていたからです。これほどの「若さ …

なぜ、高額課金をしてしまうのか/子どもにお金の教育をしよう

 未成年者によるオンラインゲームへの高額課金が社会問題になっています。私の子どもたちは、幼稚園児と未就学児なのでまだ心配しなくてもいいのですが、小学校・中学校・高校へと進学するにつれて気にしなくてはいけない話題になるので …