加藤シゲアキ『オルタネート』は自分がなければ振り回されてしまうことがわかる物語

おすすめ小説

自分を持っていますか?

私は他人の影響を受けやすい性格なので、自分を持つように心がけていますが、

加藤シゲアキさんの小説『オルタネート』を読んで、世の中が便利になるほど他人に振り回されやすくなることに気づきました。

それだけでなく、オルタネートという架空のSNSが実際に存在していそうで楽しめたんですよね。

おすすめ度:3.5

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こんな人におすすめ

  • 3人の物語が絡み合って進んでいく小説に興味がある人
  • オルタネートという実際にありそうなSNSが描かれた物語を読んでみたい人
  • 自分がなければ他人に振り回されてしまう理由を知りたい人
  • 加藤シゲアキさんの小説が好きな人
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あらすじ:料理コンテストでリベンジを果たそうとする主人公の物語

物語の主人公は、高校三年生の新見蓉(いるる)。

彼女は調理部の部長で、昨年度はワンポーションという高校生が競う料理コンテストのネット番組で優勝まであと一歩のところまでいきましたが、

審査員からは、「まるでガイドブック通りの旅行みたいだ」という厳しい評価を受けました。

しかも、決勝戦まではペアを組んだ先輩の活躍で勝ち進んできましたが、決勝で体調を崩したので、この評価は蓉に下されたものでした。

そこで、今年こそはと息巻いていた蓉でしたが、新しく入ってきた新入部員はやる気が感じられなかったので…。

という物語が楽しめる小説です。

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感想①:3人の物語が絡み合って進んでいく

この小説では、あらすじで紹介した物語を含めて、3人の物語が絡み合って進んでいきます。

残り2人の物語を簡単に紹介していくと、

高校一年生の伴凪津(ばんなづ)は、高校生限定のSNSアプリ「オルタネート」にハマっていました。

彼女は母が原因で第一印象や感覚で異性と付き合うと上手くいく確率が低くくなると考えており、

オルタネートがビッグデータのアルゴリズムを使って導き出すマッチング率が高い男性と出会い、恋に落ちることが、上手くいく秘訣だと思い込んでいました。

そこで、ネットの履歴や趣味、遺伝子情報など多くの情報をオルタネートに提供していきます。

高校を中退した楤丘尚志(たらおかなおし)は、小学生の頃に転校した安辺豊を探していました。

6年経った今でも豊のギターが忘れられずに、一緒にバンドをしたいと思っていたのです。

しかし、久しぶりに再会した豊は、ギターは辞めたと言うんですよね。

これら3つの物語が絡み合って進んでいきます。

芦沢央さんの小説『バック・ステージ』でも、複数の物語が絡み合って進んでいきましたが、

芦沢央『バック・ステージ』は魅力ある登場人物が織りなす驚きのある物語
驚きのある物語はお好きですか? 私は大好きなのでミステリーをよく読んでいますが、芦沢央さんの小説『バック・ステージ』は驚きが5回も味わえました。 それだけでなく、魅力的な登場人物に惹きつけられる物語でもあったんですよね。 ...

この小説では、複数の物語が絡み合いながら、人との付き合い方を考えたくなる物語が楽しめました。

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感想②:オルタネートというSNSが実際にありそうで面白い

先ほど伴凪津がオルタネートにハマっていると書きましたが、

このオルタネートという高校生限定のSNSが実際にありそうなので、物語に惹き込まれます。

お互いがフロウを送り合うことでコネクトとなり、メッセージなど直接のやりとりが可能になったり、

ユーザーが指定した条件に合わせて数多くの高校生から相性のいい人間をレコメンドしてくれたり、

登録には個人認証が必要で匿名性がなかったりと、実際にこのアプリを作れば広まりそうに思えます。

また、遺伝子情報でのマッチングがアップデートによって追加されるなど、今どきな設定に惹き込まれます。

百田尚樹さんの小説『野良犬の値段』でも、SNSを活用したこれまでにない誘拐を描いたミステリーが楽しめましたが、

百田尚樹『野良犬の値段』は命の値段を地位や名誉で決める社会は生きやすいのか?と考えさせられる物語
命の値段を何で決めていますか? もちろん、人の命に値段なんてつけられないとは思いますが、 百田尚樹さんの小説『野良犬の値段』を読んで、無意識のうちに地位や名誉で人の命に値段をつけていたことに気づかされました。 それだけでな...

この小説では、これから実際に出てきそうなSNSを活用した物語が楽しめました。

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感想③:自分がなければ他人に振り回されてしまう

さて、この物語では、「自分がなければSNSなどのネット世界に振り回されてしまう」をテーマに描かれているように思います。

新見蓉は、ダイキという同級生と仲良くなったことで、オルタネートで色々言われるようになり、

ダイキも動画配信で有名人になったものの、プライベートのすべてが動画をバズらせるための手段になり、

伴凪津に至っては付き合う相手すらオルタネートに決めてもらおうとしていました。

そんな中、高校を中退してオルタネートが使えなくなった楤丘尚志だけが、自分らしく生きていくんですよね。

寺地はるなさんの小説『水を縫う』では、誰もが普通ではないので自分らしく生きようと思える物語が描かれていましたが、

寺地はるな『水を縫う』は自分の好きを大切にしたくなる物語
自分の好きを大切にしていますか? 私も以前は自分の好きよりも他人の目を優先していましたが、 寺地はるなさんの小説『水を縫う』を読んで、改めて自分の好きを大切にするようになって良かったと思えました。 今すぐ勇気を出して自分の...

この小説では、自分がなければ、世の中が便利になるほど他人に振り回されてしまうことがわかる物語が描かれていました。

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まとめ

今回は、加藤シゲアキさんの小説『オルタネート』のあらすじと感想を紹介してきました。

自分がなければ、世の中が便利になるほど他人に振り回されてしまうことがわかる物語なので、気になった方は、ぜひ読んでみてください。

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